あなたの声が好きと言われたことはありますか?
昨日は無事、3年継続したスタジオで最後のヨガレッスンを行ってきました。
最後ともなると、生徒さんから色々なフィードバックをいただくことができました。
その中で、
「先生の声が、とてもよかった。高すぎず、低すぎずで、指示がすーっと入ってくるから。」とおっしゃる生徒さんがいらっしゃいました。
ヨガインストラクター・オーディションでも、
声がよいということでぎりぎり採用してもらえたことを考えると、
「声」はヨガレッスンをするにおいて重要な要素の一つに違いありません。
声というものは、生まれ持った性質が大きく、
自分の声が好きではありませんという人もいらっしゃると思いますが、
大丈夫です。
話すスピード、声のトーン、抑揚、言葉のチョイス、話癖を無くすなどは、
いくらでも気をつけることができます。
誰に何をどのように話すか、場面場面で変えてゆくこともできます。
自分の誘導を録音して、客観的に聞いてみると、
改善点がわかりやすいです。
リラックス系とエナジー系、それぞれのレッスンを考えての私なりの結論
- レッスン中、口角を上げて微笑んでおく(声が明るくなる)
- ゆっくり話す
- ポーズの誘導はわかりやすい言葉で
- レッスンテーマに合わせたイメージを含めてみる
同じポーズでも、
誘導の仕方で印象が変わるところがヨガの面白さ。
リラックスもエナジーも両方、ウォーリア・ワンで以下に指導台本を書いてみました。
リラックスヨガレッスン例
ゆっくりリラックスしてポーズを楽しんで、カラダもココロもほぐしてほしい。
- 話すスピード:ゆっくり
- 声のトーン:低音域から中音域まで
- 抑揚:穏やかに山を描くイメージ
例)「それでは、リラックスヨガを、始めます。」
句読点も大切に。休符を感じる。
「それでは」 休符 「リラックスヨガを」 休符 「始めます。」 休符
「それでは」→やさしく微笑む。口角を上げる。
「リラックスヨガを」→「リラックス」を若干強めに発音し抑揚を出す。
「始めます。」→やさしく、落ち着いて着地。微笑む。
- 言葉のチョイス:わかりやすい言葉を使う。ポーズの中でリラックスできるような誘導をする。
例)「マットの前の方で、山のポーズをつくります。
骨盤に手を添えて、
右足を残して、左足を大きく後ろに引きます。
骨盤を正面に向けて。
息を吸いながら、両手を天井へ伸ばしましょう。
吐きながら、右足の膝を90度まで曲げて。
膝がつらいときは、足幅を少し狭めましょう。
肩の力を抜いて、肩と耳の間にスペースを感じて。
胸を少し天井に向けて、深い呼吸。
吐く息ごとに、もやもやした感情も一緒に吐き出すようなイメージで、
呼吸しましょう」
エナジャイズなヨガレッスン例
ヨガを通して、前向きな気持ちになれるように。しっかり動いて、ストレス解消の一助となるようにしたい。
- 話すスピード:ゆっくりだけどハキハキ、テンポよく
- 声のトーン:低音域・中音域・少し高音域まで幅広く
- 抑揚:メリハリを大切に
例)「動く瞑想、太陽礼拝を行います。」
ここでも、句読点で休符を感じます。
「動く瞑想」 休符 「太陽礼拝を行います。」
「動く瞑想」 →ハキハキと。
「太陽礼拝を行います。」 →ゆっくりと、滑舌よく、一気に言う。「太陽礼拝」を強めに発声。「行います。」の語尾はやさしく。
- 言葉のチョイス:わかりやすい言葉を使う。勇気が湧いてくるような言葉を入れる
例)「プランクから右足を手と手の間に移動させて、
上体を起こして、ウォーリア・ワンに入りましょう。
両足をしっかりマットに根付かせて、足裏からエネルギーを吸い上げるような感覚。
右の膝は足首の上、右の太ももは床と平行にします。
太ももに蓄積された感情を開放してゆきます。
骨盤は左右平行、床に対して垂直にします。
腕はウルドヴァ・ハスターサナの腕を思い出して、
しっかり天井に向かって伸ばしましょう。
肩の力を抜いて。
首の後ろを長くしたまま、胸を天井に吊り上げて、
天井斜め上を見ます。
力強い戦士のポーズ。
集中して、深い呼吸を繰り返します。
人生には困難なことも起こります。
それらを受け止められるような強い気持ちを自分の中に感じて、
呼吸します。」
さいごに
コロナ禍が続く中、対面レッスンではマスク着用で声が通りにくいです。
咽喉はあくびのときのように力を入れずに、
咽喉を下げて、
共鳴腔を広く保つことをおすすめします。